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「島に新しい風が吹く」

当協会設立の発端から

設立前夜までの詳細経緯まとめ

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設立総会1996
設立総会1996

1996/5/15 設立総会の様子

(野生生物保護センターAV室にて) 

 〃 設立総会参加者 

設立総会1996

〃 無事に設立総会を終えて 

2018/5/31 定期総会 

西表島エコツーリズム協会センター内

設立の経緯

 西表島エコツーリズム協会の生い立ち

沖縄の本土復帰当時、八重山は開発の圧力の中にありました。

土地は買収され観光開発も盛んに行われました。

「このままでは島が失われる」

危機感を感じた島の青年たちと研究者が『西表をほりおこす会』を結成し、

島おこし運動を始めたのが1975年。

その中で提案されたのが、島の自然や文化を保全しつつ、それらを生かした観光、すなわち今で言うエコツーリズム(当時は誰も知らない名称です)だったのです。

以後15年余り地道な活動が続けられ、1991年には、環境庁によってエコツーリズム資源調査が行われました。その成果をもとに【ヤマナ・カーラ・スナ・ピトゥー西表島エコツーリズムガイドブック】が 1994年に完成。

この完成を契機に、島への思いを同じくする『西表をほりおこす会』の有志や、

当時の『竹富町観光協会青年部』の面々が中心となって『西表島エ コツーリズム協会設立準備会』を結成し、以後多くの島民を巻き込みながら、2年間の勉強期間を経て、1996年5月15日に『西表島エコツーリズム協会』 設立の運びとなりました。

復帰から四半世紀をかけて、西表島は、自分たちの手で島を守り発展させていく活動を続けてきたのです。

そして さらなる活動の展開をめざし、2010年3月に特定非営利活動(NPO)法人に移行。

事業内容、規模ともに拡大させ、活動を発展させていきます。

西表島は原生的な亜熱帯林に覆われ、河口には豊かなマングローブが広がり、島の周囲には世界有数のサンゴ礁が形成され、日本最後の秘境 と称されるようになった。一方、様々な生活基盤の整備が行われるにしたがい、島民の暮らしは便利になったが、島の生態系には深刻な影響をもたらし た。環境保全と生活向上の両立が大きな課題となった。

そこで、私たちは 1996 年に西表島エコツーリズム協会を設立した。エコツーリズムとは、 自然環境や地域文化の保全継承を前提とし、環境教育として観光利用することで自立した 地域経済を構築するという考え方である。設立以降、国民の環境に対する意識の高まりとともに、現在では観光の一分野としての地位を確立し、西表島で も一大産業に成長した。

参加者が体験を通し、自然とともにある楽しさやすばらしさを感じる力を養う。自らも自然の一員であることに気づくことは、自然と共生した循環型社会へ参画するスタートラインに立つことであり、エコツーリズムは社会的に意義の高い事業といえる。

しかし、利用者の増加によって自然の質が損なわれる場所が増えてきた。島民経営の宿泊施設の稼働率が高くない現状で、この状況は深刻な事態 といえる。また、これらの地域は稀少な野生生物の重要な生息地でもある。低地部におけるイリオモテヤマネコの良好な生息場所は年々減少しており、好適な 生息環境が保たれている場所には企業有地も多く、いつ大規模な土地改変に晒されるかわからないのが現状である。竹富町の観光基本計画でも島内への 過剰な入込客の制限が指摘されており、全島的な土地利用におけるルール作りと地域別の総量規制が早急な課題である。

一方、この島の人々はかつての日本各地がそうであったように、稲作を営みながら四季折々の恵みを得ることによって、自然を神として感謝する精神を育み、自然と調和した暮らしを営んできた。この暮らしそのものが文化であり、祭や芸能はその中から生まれて来た。これからの世界が目指すべ き「人と自然の共生」の答えの一つであり、自然と並ぶ西表島の宝である。伝統的な神行事は各公民館によって継承されているが、日常の様々な生活文 化は、自然環境の劣化と生活様式の変化にともない失われようとしている。

西表島エコツーリズム協会の目的は、観光事業者の意識や技術の向上だけでなく、住民自身が自然環境を保全し、自然と調和した暮らしを継承し ていける自立した地域社会を作ることである。希少野生生物の保全と適正な利用を両立するには、企業有地を含めた生息地の保全と自然環境の再生・ゾーニ ングによる利用のルール作りの促進、総量規制と宿泊施設の稼働率の向上を両立するには、より長期の滞在型観光の促進に取り組んでいく。利用地域は住民 にとっても大切な場所であることから、地域住民も交えて議論していく。また、消えようとしている文化も、住民自らが生活習慣として受継ぐ活動に取り 組んでいく。

そのためには、行政と地域住民の協働体制を構築し、役割分担していくことが必須である。協会は住民とともに地域の果たすべき役割を考え、住民 主体の活動を促す普及・啓発に活動の幅を広げていかなければならない。以上の理由によって、特定非営利活動法人西表島エコツーリズム協会を設立する ものである。

1996年11月の理事会

1996/11/28 理事会の様子 

協会20年の歩み
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設立趣意書

設立に至る趣旨、そして今日に至るまでの足跡 

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